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移動販売 スペシャルコラム Special Column

2017.09.15 Fri

【連載第2回】製造メーカーから移動販売の課題

スペシャルコラム 永井 祐城

 

移動販売車はどのように作り、どのような条件を満たしていなければならないのでしょうか?

 

移動販売車ができるまで

営業許可申請は全国の保健所で取得できますが、各地域によって許可へのハードルが大きく異なっています。
地域に対応するのか全国に対応するのかによって装備も製造コストも大きく変わってきます。
更に、屋台等の爆発事故の影響もありガスボンベの確保が難しくなってきています。

 

そのような中、使用方法が異なる顧客の条件を聴き1台1台手作業で仕上げて行きます。

 

以下はトラックベースの車両をフル改造した場合の弊社の作業順序となります。
(ベース車によっては作業順番が変わる場合もあります。)

① 顧客の販売したいもの、スペック、条件に沿ったベース車、装備品を決めレイアウトする。
② 既存の荷台を取り外し、シェル(箱)を乗せるための床フレームを組む。

 

③ ボディが出来上がってからだとやりにくい作業(足回り強化、テールランプ類の配線の延長、バッテリーの移設、燃料タンクの移設、燃料給油口の移設など)を行う。

 

④ 壁面をパネル工法で組み立てるかフレーム構造で組み立てるかによってそれぞれの壁面を立ち上げる。
⑤ キャビン(運転室)とシェルをつなぐパーツをあらかじめ、設計し、マスター型をつくり、生産型から製品を作り、取り付け、組み立て、防水加工をする。
⑥ 外装の装備を取り付ける(入口、窓、販売口、発電機扉、収納庫、点検口、換気扇など)。
⑦ レイアウトによって必要な内部補強、配線を入れ、床、天井、壁の順に断熱材を入れ、下地内装をする。
⑧ 必要な個所に耐熱材を仕込、仕上げ内装し(ステンレス、アルミ、フロア材など)、防水処理をする。

⑨ サッシ、内部装備、タンクを車内に取り付けられるよう加工し、内部に取り付ける。
⑩ 配線、配管(上下水、ガス)を行う。
⑪ 塗装し、ラッピングをする。

 

⑫ 移動販売車として陸運支局に申請するために重さを測り、図面を作成し、転倒傾斜角度を割り出し、装備面積を計算し、書類を作成する。
⑬ 製造点検→予備検査→登録→納車点検→陸送→納車となる。

 

これが一連の移動販売車製作から納車までの一連の作業です。

 

納車後は保健所へ許可申請を行い、許可が下りれば営業する事が出来ます。

 

仕上がりまでに、何回も変更や追加などを打ち合わせながら、よりイメージの近いもの、使い勝手が良いものにしていく。
たかが車ですが、顧客にとっては世界に一つのお店であることを大切にして作り上げて行きます。

 

移動販売車の現状と今後

さて、製造メーカーとして製造者として「世の中に役に立つもの、利用者に喜んでもらえるものを作りたい」と大小にかかわらず、どの製造メーカーも目指すは同じところかと思います。

 

大手メーカーを中心に製造業は進化をし、現在の日本においては今や不便なものは少なく、便利なものがたくさん溢れている。
しかしその反面、いろんな大切なことを見失ってしまっている。そう感じる時があるのです。

 

どんどん都市に人口が集中しており、地方の過疎化はものすごい勢いで進んでいます。
その中で地方に拠点を置き、地方から仕掛けるアイテムとして、アンテナショップとして、可能性を持つのが移動式ビジネス、移動販売車だと思います。

 

それを行うにはいろいろな課題がありますが、現実的に一番の課題はエネルギーです。
インフラ整備にしても、自立型にしても、加熱や冷却をする場合、必要となってきます。

 

現在では、ガスと発電機の併用が自立型のスタイルですが、新しいエネルギーシステムを見つけるか、いかにエネルギーを使わず、継続的な仕様を生み出すことが今後目指す課題であり、現在は無理なこの課題に挑戦していくことが私たち製造メーカーの大切な役割であると感じています。

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Author Profile

永井 祐城
永井 祐城
株式会社ゼック 代表取締役社長

昭和47年10月21日 石川県に生まれる。
平成3年 石川県立工業高校を卒業後、株式会社バンテックへ就職。
平成5年 株式会社ゼック入社 車両部製造担当
平成18年 工場長に就任
平成21年 代表取締役社長に就任

確かな技術と豊富な経験を元にオンリーワンの移動販売車の製作に携わりながら、移動販売車の可能性を広げる様々な事業を展開中。
「お客様、家族、仲間、お取引先、そして自分自身、みんなが幸せであるように。また、一人でも多くの方にうれしくなってもらえるように、どんな時でも前向きに楽しく明るく笑顔があふれる幸せな空間づくりを目指す」を経営理念に掲げ、東奔西走の日々を送っている。
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